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最高裁判所第二小法廷 昭和42年(オ)208号 判決 1967年8月25日

上告人

織田マサエ

他五名

右代理人

青山政雄

被上告人

山尾松子

他一名

主文

本件上告は、いずれも棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理由

上告代理人青山政雄の上告理由第一および第二12について。

本件建物はもと宮崎兵蔵の所有であつたが、これを山尾浅太郎が買い受け、同人が織田九六に使用貸借により貸したものであり、浅太郎は九六に対し、本件建物を売り渡す話をしていたが、その死亡によりこの話は実現されなかつたとの原審のなした事実認定は、判決挙示の証拠関係に照らして首肯できないものではない。原判決には所論の違法はない。論旨は採用できない。

同第二3について。

被上告人らの上告人らに対する本件家屋の明渡請求は使用貸借契約の終了を原因とするものであることは原判文上明らかであるから、本件家屋の明渡を求める権利は債権的請求権であるが、性質上の不可分給付と見るべきものであるから、各明渡請求権者は、総明渡請求権者のため本件家屋全部の明渡を請求することができると解すべきである。被上告人らに対し本件家屋全部の明渡を命じた原判決には所論の違法はない。論旨は採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(奥野健一 草鹿浅之介 城戸芳彦 石田和外 色川幸太郎)

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